邪馬人のときと同じ また真紅に染まったこの右手 どんなに足掻いてみても やっぱり運命に逆らうことはできなかった 闇が更に強くなった、眠ることのない裏新宿の一角。 見知らぬ部屋に連れてこられ、あれからどれ程の時間が経ったのだろうか。 ギシギシと悲鳴をあげる安物のベッドの上で、俺は死神に喰われていた。 窓の外の夜景も堪能せず、これ以上ないくらい脚を広げさせられて。 ただ身体の一番奥で赤屍を受け入れて、ただ本能のままに熱を吐き出して。 幾度となくあげた声はもう枯れてはてて、ただ自分を貫く男に身を任せている。 「美堂くん」 下から聞こえた声に半分飛んでいる意識では反応できなかった。 触れられた指先に重い瞼を無理やりあげる。 もうやめてくれ‥ いうことをきかない身体で止めることはできず、頭にあるのはそれだけだった。 「‥‥…もぅ…ッ!」 「もっとですか?」 違うと否定する間もなくまた突き上げられて言葉もなくのけ反った。 キツくても、バカになっている下半身は、中にいる赤屍を歓喜させるために締めつける。 「まだ足りないようですね」 クスっと愉しそうにそういうと、倒れかけた俺を引っ張り唇を塞いだ。 「‥ぅ‥‥‥‥ン…!‥」 侵入者に舌を絡めとられ強く吸われて背中に電撃が走る。 唾液も言葉も空気も奪われて、頭のなかがボーッとし始めたころ、やっと解放された。 「…ぁ…っ」 足りない酸素を求めて大きく息を吸ったら腰を持ち上げられた。 そして考える間もなく突き落とされる。 「‥…ぃっ…‥っ!」 ギリギリまで抜いて身体の奥の奥まで貫かれる。自重を加えた衝撃に絶えきれず、髪を振り乱した。 あがらない声の代わりに下の口がグチュグチュと音をあげていた。合間に聞こえるのはお互いの荒い息遣い。 叩き付けられる快楽に頭の芯まで狂ってしまいそうな感覚。 隙間なく埋められていて、絶え間なく注がれてどんどん溢れていく。 「………あぁっ!」 熱い存在を深くで感じ、目の前が白から黒へと変わる。 意識が途切れる前に銀次の笑顔が浮かんだ。 身体中がこの男に染まっても、まだ彼への涙は止まらないままで… 夜中に一人ノリノリでこんなものを書いてました(爆)夜中は自分がバカになる瞬間‥ 2003/08/05 |