※今までのバカシリーズとは空気がまったく異なり、このシリーズは暴力、乱闘、強姦系の描写が入ります。





それを見ちまったのは、いつかくる運命ってやつだったのかもしれねぇ。














軍師さんがなにか言ったが、俺の位置からじゃ聞き取れなかった。
はおとなしく軍師さんに抱きしめられていた。
スーッと心臓のあたりが冷たくなっていくのを感じながら。
怒鳴り上げることも飛び出していくことも出来なくて、俺はただその光景を見てるしか出来なかった。














軍師さんがをどう思ってるか、俺はに伝えちゃいなかった。
以前、「軍師さんがは好みじゃねぇって言ってた」とは伝えたことがある。
それはたしかに、「のことをどう思ってんのか?」という俺の問いに対して、軍師さんが俺に返した答えだった。
それは真実だ。
でも、本心ではどう思ってたのか。あの時点でわかってたのは軍師さんと、きっと孫権様だけだった。
俺も、はじめは気づかなかった。
と恋仲になったんだと話した時、いろんな奴らに小突かれたり祝福されたりしたが、その時は何も感じなかったしな。
軍師さんは、妹のように思ってるからを大事にしてほしいと言っただけ。呂蒙のおっさんも、妹のように思ってるから泣かせたら覚悟しろと言っただけだった。
妹のようにオモってる。
その言葉を素直に受け止めて疑っちゃいなかった。
違ったんだとわかったのは、翌日、と共に稽古場に行ってからだ。
「んん?」
なんだ?
ジリジリと焼かれるような気配がまとわりついた。
背中や首のあたりにつき刺さる視線。羨望。殺意。嫉妬。切望。
それがどっからくるのか。誰からきてんのか。
まさか。
皆の前でと一緒にいるときだけ、俺だけに向けられているってことがわかって、それで気づかされた。
がどれほどの人間に慕われ想われてたのか。口にも態度にも出さなかっただけで、本心はどう想ってんのか、を。
「なに?どうかした?」
「んにゃ、なんでもねぇよ」
不思議そうな顔をしたを抱きしめて笑った。
実際、なんともなかった。
はその視線に気づかねぇし、が俺を見ているから。
が俺を選んだんだから。だからなんともねぇと言い聞かせてた。
「アタシの好みは周瑜様なの」
・・・あの時のの言葉は、俺の中から消えることはなかったのにな。
が好きだ。が欲しい。が。が・・・。
その無言の想いは、痛いくらい俺の想いと重なってて苦しくて。誰かといるのは許せなくて、だんだん姿が見えなきゃ不安になって、見せつけるように共にいた。
離せねぇ。
だからには話せなかった。
俺は、自分の想いが狂気に近ぇものに育ってるとわかっていた。がいなきゃもう駄目だってことは。
もし。もしも、が俺から離れたら・・・。









「・・・」
考えながら握りしめていたら、拳が切れて血が滲みだしていた。
それでも痛みは感じねぇ。
軍師さんが、おっさんが、凌統が、陸遜が、俺に向けて見ていたもの。
きっと、今の俺は同じものに取り憑かれてる。
「ん?・・あれ?興覇、来てたんだ。・・・なに?どうかした?」
部屋へと戻ってきたに、背を向けたまま出迎えたのは初めてだった。
その顔をみる。にいつもと変わった感じはねぇ。
まるで何もなかったと言わんばかり。
わかってねぇ。俺が今どう思ってるか。
きっとわかってねぇ。俺がどれほどの狂気を抱えているか。
なにをしていたか問いかけることはできなくて、近づいてきたその身体を捉えて口づけた。
「ん・・・」
本能的に逃げようとする頭を抱えて、角度を変えて、更に貪って吸い尽くす。
「うっ・・・」
一方的に押し付けた唇からは困惑しか伝わってこない。
何度も交わしてきたのに、こんな口づけは初めてだった。
「はぁ・・・興覇、どう、したの?」
俺の腕の中でとろんとした目のままで俺を見上げる。そのまま近くの長椅子へ押し倒した。
俺の様子がおかしいってわかるらしい。でも、教えてやる気はなかった。
「手は、どうしたの?ん、ちょっと、ちょ・・・」
首すじに顔をうずめ、舌先で撫でていく。汗に混じって甘い匂いがする。の匂い。それをもっと感じたくて、鼻先を擦り付けた。
「待って、待って、どうしたの?ねぇ?」
かるく肩を叩かれ、顔を覗き込もうとするの手首を捉える。細い手首。
逃がしたくねぇ。
その思いが指先に篭って、握りつぶしそうなくらい力を込めてしまった。
「痛い、よ。興覇?なにがあったの?」
痛みに眉をしかめながら、それでも逃げ出さずは俺を見ていた。のその様子に笑いがこみ上げてくる。
自分は長椅子の上に押し倒されてんのに俺の心配してんのか?なにをされそうか、わかんねぇの?
「なにがっ・・・」
問いかけてきた唇を塞ぐ。
知らねぇ。知りたくねぇ。
ただただ、が欲しかった。
力まかせに服を引っ張ったら布が裂ける嫌な音が響いた。
付いていた宝飾が弾け飛んで、カラカラとどこかへ転がっていったが目もくれず、そのまま肌へ唇を這わせていく。
「え・・・?待って!興覇!」
暴れ出したを押さえつけて反対の首すじへ二つ三つと跡を刻んでいく。
いつもなら外から見える位置に跡は残さない。服を着るのに困るってに言われたから。
わざと服じゃ隠せない位置へ刻んでいく。
ただ、知らしめたかった。は俺のもんだと。
そのまま首すじに噛みついた。
「いた!」
あふれた血を舐めとって吸い取って赤黒く染めていく。
胸を撫で揉み上げたら、の体が震えた。中から熱が湧き上がるようにの欲を煽っていく。
を何度も抱いてる。どこをどう触ればどうなるか、全部わかっていた。
「やだ!」
右手だけで俺を押し返そうとする。こぼれた胸の先端を舌先で転がしてやるとビクビクと震えながら拒絶は喘ぎ混じりへと変わった。
何度も吸い上げ転がして俺を欲しがって疼くように熱を煽っていく。腰の下が疼いてきたらしく、少しずつ揺れだした。
鼻につく血の匂い。
俺の血と、刻印が白い肌に散らばって、を染めてる。
おし返そうとしていた腕は力がだんだん弱くなっていて、甘噛みするたびにしがみついてくる。
腰帯を引き抜いて下に指を這わせると、中から蜜があふれていて俺の指を濡らした。暗い笑みがこぼれて、2本の指をの中でかき回してさらに熱を煽っていく。
グチュグチュと音がするたびに身体をビクつかせながら、涙をこぼした。
「あ!興覇ッ、こんなの、やだ!」
やだやだと泣きながら嫌がるに苛立ちが湧き上がる。
体は嫌がってねぇのに、口からあふれるのは否定の言葉ばかりだった。
否定の言葉なんかいらねえ。聞きたくねぇんだ。
「あぁっ!」
力の入らない足を広げさせて、グチャグチャにさせたその中に突き入れた。抵抗はなく、むしろ俺を誘い込むように中が蠢めいてる。
俺を、喜んでいる。
それがわかってゆっくり動き出した。
押しのけようとしてんのか、俺の腕を掴んでいるが、力が入ってない。
慣れるまで待たずにナカをかき回していく。
愛し合うためじゃなく、ただ支配するために。
俺のしようとしてることがわかるようで、は首をふって逃れようとする。
無駄だっつーのに。
「あ、やだやだ、こんな、やだっ・・・」
逃げようとする体を引き寄せて、昇りつめるようにの弱いところを突き上げる。
叩きつけられる快楽から逃れられないは俺の思う通りに反応する。体を震わせて、俺の動きに合わせて俺の望む通りに喘ぐ。
に誘われるまま、中を抉った。
「やだ、あん、あ、やぁ!あ、やあああっ!」
が背中をそらせるとキュキュっと中が締め付けられた。その衝撃に歯をくいしばって耐える。
身体を震わせて蜜をあふれさせながら荒い息を吐き出してる。それを見下ろしながら動き出した。
いつもならが落ち着くまで待ってやるけど、更に追いつめていく。
「ひッ・・・ま、待っ、て、ま、うぁ!」
強すぎる快楽に耐えられない、とボロボロと涙を零して懇願する。
許してやらねえ。
悲鳴をあげて震えるその身を押さえつけて刻みつけてやる。
足りねぇ。足りねぇんだ。もっと。
「俺だけ、だろ?」
の頬を、首を、胸を染める俺の血。
間を縫うように首から胸へ、赤い刻印が散らばっている。
赤く染まっているそこへさらに口付けて血が滲むほど跡を重ねる。
「・・・痛ッ・・・」
「おまえが、好きなのは俺だけだろ?」
俺の問いには目を見開いたが、答えはなかった。
「離さねえ」
「はあッ、あん!」
「俺を見てろ。俺だけを!おまえは俺のもんだ!!」
背中へ手を回されたが、何も感じ取れなくて。









の声は、もう俺には聞こえなかった。



















ヒロイン視点から甘寧視点の方が書きやすく感じてチェンジ。ヒロインは寝ていたので、周瑜に何をされたかまだ知りません。

2019/10/15


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