君はとても自然で
だから自分も着飾らないでいられた

始まりは突然でサイアクだったのに
本当にただの友達だったのに

いつの間にかそんな君に惹かれてた














俺とが知り合ったのは中2のとき。名前だけならもっと前。
渋沢があんまりにも愛しそうにのことを話すから。
渋沢が大切な奴ってどんな奴なのか見てみたいとは思ってた。
実際にに会ったのは中学3年に上がる前の春休み。
当時付き合っていた女がくだらねぇ女だったから、ベッドの上で今日で最後だって言ったら頬を叩かれた。
そのうえ嫌だってギャーギャー泣きつかれて。うぜぇからそのまま振り払って部屋を出た。
もう、気分は最悪で。ムシャクシャしていた時、街中でぶつかった相手がだった。


「ったく、どこ見て歩いてんだよ!」
「なっ、そっちこそどこに目つけてんのよ!」
「なんだと!」
「なによ!」


そのまま周りも気にせずに道の往来で口喧嘩になった。
さすがに暫くしたら周りの視線がいたくて店に入ったけど。
そのときはまだ同じ年だとは思ってなかった。
アイツは中学生とは思えないほど大人びていたから。
もちろん俺も周りの奴よりは大人びていたけど。
そのあと渋沢から話を聞いて会って初めて、喧嘩していた相手が話に聞いていただと知った。









お互いに第一印象はサイアク。
3年に上がったらが家庭の事情で武蔵野森に移ってきて。
クラスが一緒のうえ、なぜか席まで隣で。
それがわかったとき、お互いに顔を顰め合った。


「ゲッ、なんでお前が隣なんだよ」
「それはこっちのセリフよ」


始めは口げんかする女友達で大して意識もしてなかった。
俺の中での存在が変わったのは俺が選抜に落ちたときだった。
俺はなんでもないを装っていたけど、そのうち渋沢たちの視線に耐え切れなくなって。
適当に誤魔化して俺は独り、寮の屋上に逃げてきた。
正直なところ、ショックだった。
まさか自分だけが落とされるなんて思ってもみなかった。
もう何も考えたくなくて。ただ、ぼんやりと座っていた。

暫くして。

渋沢から結果を聞いてきたのか。が屋上に来た。
何か言うのかと思ったけど、は何も言わなかった。
ただ俺の隣に座っていた。
慰めるわけでもなく、励ますわけでもなく、ただ傍に。


、俺を笑いにきたのか?それとも慰めにでもきてくれたワケ?」
「三上に一言言おうと思ってきたけど、私には三上の辛さや悔しさはわからないから」

「だから、なにも言わない」

「だったらあっち行ってろよ!」
「でも私なら誰かに傍にいて欲しいと思うから」
「誰かの胸を借りたいと思うから」
「だから、私は三上の傍にいる」

「だから、私は三上の傍にいるよ」


そのとき、渋沢が大切にしたいって言っていた気持ちがわかった気がして。


「‥‥悪ぃ。ちょっと借りる‥」
「うん」


きっと、それからは特別。







「なぁ、俺の傍にいてくれねぇ?」


ガラにもなく不安いっぱいで告げた、精一杯の想い。
それだけ伝えるのにバカみてぇに緊張して。震える指先を必死に握りしめて。
ただ、の言葉を待った。


「なんか三上らしくないよ。三上なら俺の傍にいろ、でしょ?」


はそう言ってふわりと微笑んだ。
その一言に張りつめていた糸が緩んで。いつもの自分が戻ってきた。


「じゃあ、言い直す。俺の傍にいろよ、
「ふふ。仰せのままに」


は嬉しそうにお辞儀した。







渋沢の気持ちを知らなかったわけじゃない。とるつもりなんかなかった。
渋沢がを大切に想っているのは始めから知っていたことだったから。
もし、渋沢がと付き合っていたなら、俺は何も言わずに身をひいたかもしれない。
でも、二人はただの幼馴染みで。なによりも俺にはもう、が必要で。
だけは渋沢にも譲れなくて。
だから‥

ソウシテオレハジブンヲセイトウカスル

が渋沢の思いに気づいていないこともわかっていた。
渋沢も告げるつもりはないみたいだった。
たぶん俺たちのことを思ってだと思う。
が知ったら気を遣うから。
それがわかっていたから渋沢はきっと言わなかった。
だから俺も知らないフリしてた。そうすれば今のままでいられるから。

ソレハオレノワガママデシカナイ

それが渋沢にとって、辛いことだとわかっていても‥









ツイニ、カミノシンパンガクダル

イチバンツミガオモイノハダレ?

















ああぁ〜三上センパイの回想だけになってしまった‥
本当はもっと短くまとまるはずだったんですが、どんどん文章が浮かんできちゃって‥

2002/02/09



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